紹介予定派遣のいま。働く人の意識と企業のギャップとは?

社会保険労務士 作成記事

紹介予定派遣が、2004年に労働者派遣法の改正によって正式に認められてから、早くも18年が経過しました。

企業にとって適正な人材の確保や、雇用促進効果が期待され、企業からの案件も増加傾向(厚労省の労働者派遣事業報告書より)ですが、今現在、派遣社員として働いている人はどのように感じているのでしょうか。

エン・ジャパン株式会社が派遣登録者に対して行った「紹介予定派遣」についてのアンケート調査(回答者3,512名)などからその現状をお伝えします。

◼️「紹介予定派遣」をなんとなく知っているが、利用経験者はわずか

意外なことに、派遣登録者への「紹介予定派遣を知っていますか?」という問いに、「名称も意味も知っている」と答えたのは36%でした。「名称は知っているが意味は知らない」人は28%、「名称も意味も知らない」も36%にのぼりました。

そして実際に「紹介予定派遣で働いた経験がある」のは8%にとどまりました。

◼️「正社員」を希望して紹介予定派遣を利用したい人が多数、企業にもメリットが

「紹介予定派遣を利用して正社員になりたいと思いますか?」と伺うと、44%が「紹介予定派遣を利用して、正社員になりたい」と回答。

その理由として「未経験・異業種の仕事にも挑戦しやすいから」(50%)、「社風や仕事が自分に合うかを見極められるから」(31%)ということがあげられていました。

受け入れ企業にとって、通常の採用では、採用広告費用や採用選考、試用期間の自社でのフォローアップは小さくない負担です。一方、紹介予定派遣であれば、事前に派遣元のスクリーニングがあることや、最大6ヶ月間の派遣期間中には派遣元からのフォローUPも得られることは大きなメリットでしょう。

紹介予定派遣からの採用率は70%。「契約社員」としての雇用に不満も

厚労省の労働者派遣事業報告書によると、紹介予定派遣された人のうち、定期雇用に至った人の割合は70%。ただし、これは正社員だけではなく、契約社員の場合も多い状況です。

「紹介予定派遣を利用したくない」と回答した人の半数が「正社員になれるとは限らないから」と回答していました。働く側としても、社風や仕事内容が自分にあっているかじっくり見極められるメリットは感じているものの、「正社員になれるかどうか」で、この紹介派遣制度を使うかどうか揺れる姿が見てとれます。

みなとみらい人事コンサルティングでは、人事・労務に関わる最新情報を元に、貴社の状況に合わせたご相談に応じています。紹介予定派遣事業についてのご相談もたまわります。お問合せ・相談フォームから、お気軽にお声がけください。初回の相談は無料です。

ご参考:

エン・ジャパン株式会社:「紹介予定派遣」調査

厚労省:令和2年度労働者派遣事業報告書の集計結果

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*厚生労働省指定派遣元責任者講習講師
  関東全県と中部で、通算100回以上、
       延べ2000人以上に講義。受講者満足度平均93.8%
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